退き籠もり・・・何が悪い

「引きこもり」が関わった 事件が 世を騒がしている 「引きこもり」の負の側面を強調しない方が良いとの 言説に接することが多く 「その通りだ」と思いつつも 何か腑に落ちないものを感じていた

「引きこもり」は本質的に悪だが それを言い続けると 却って逆効果で より酷い事件を誘発してしまう恐れがあるということらしいが 定年をかなり過ぎた(「引きこもり」の各種調査の対象年齢外)高齢者の私にとって 『退き籠もり』は定年後のある種の目標だった 格好良くいえば『吾唯足を知る』の悟り?を 生活で表現すると『退き籠もり』になると思う 本質的に悪!というのはどうも違う気がする

定年後の高齢者の私には許され寧ろ推奨される『退き籠もり』が もう少し若い人たち(引きこもり諸調査対象年齢)にとっては社会的諸問題の温床のように言われるのは 生産的経済活動(マルクス経済でいう「諸価値を生む『労働』」)を経験しているかどうかの差だろう

ネット時代の現代 一昔前のような労働を出来なくとも 生産的経済活動は「引きこもり」状態でもいろいろ出来るのではないだろうか 特にAIと人間との隙間を埋めるような仕事は(反語ではなく)「引きこもり」にこそふさわしい気がする そんな仕事を個人心理的問題を抱えた若い人たちに システマティックに支援する アプローチがきっと可能で必要とされている